太陽を見る目

全ては太陽を「見る」ことから

太陽に温度計や風速計を投下して測定するなんてことはまだできないので、我々は太陽から放たれる光を見ることによって、様々な情報を得なければなりません。その為には、光そのものに対する理解も必要です。

現在、大型の太陽望遠鏡が次々に建設されています。20 世紀後半からは、地上の観測に加えて、観測衛星や探査機を用いた宇宙からの太陽観測も行われるようになりました。今や、太陽から地球に飛んでくる物質 (太陽風や CME) を宇宙空間で直接捉えて分析することもできます。

太陽光のスペクトルや偏光状態を観測することで、放たれた場所である太陽大気についての情報が得られます。そのためには、光が放たれる仕組みについての理解が必要です。

光の観測では太陽内部を直接見ることはできません。しかし、太陽表面で観測される気体の振動の様子を解析することで、内部の状態を調べることができます。これを日震学と言います。

このカテゴリでは、光についての基本知識から、現在活躍している太陽観測装置の仕組み、それらの観測によってどのような情報が得られるのかを説明します。

記事一覧

このカテゴリに含まれる記事のタイトルと要約の一覧です。

光とは何か?

天体現象を知るために最も重要な方法は、天体から放たれる光 (電磁波) を観測することです。光とは何なのか、基本知識を説明します。

偏光とは何か?:光の持つ 2 つの状態

光は「偏光」と呼ばれる性質を持ちます。太陽から来る光の偏光状態を知ることで、太陽表面の磁場の様子などの情報を得ることができます。偏光とはどのような性質か、基本知識を説明します。

地上からの観測 1:世界の太陽望遠鏡

太陽観測の基本は太陽を「見る」ことです。太陽観測専用の光学望遠鏡が世界各国に建設されていますが、そこには太陽をより高解像度で見るための工夫が施されています。大型望遠鏡についての知識を説明します。

地上からの観測 2:電波観測

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宇宙からの観測

例えば太陽フレアや太陽風に関する情報など、観測装置を地球の外に持ち出さなければ得られない情報はたくさんあります。現在活躍している太陽観測衛星や探査機の特徴を紹介します。

スペクトル線:なぜ様々な光で観測するのか?

異なる波長の光で観測すると、光球、彩層、コロナといった、太陽大気の様々な高度の層を見ることができます。観測結果の理解のために欠かせない吸収線の知識を中心に、各波長の光がどのようにして発せられたものなのかを説明します。

プラズマ診断:太陽を「見る」だけでここまで分かる

太陽から放たれる光のスペクトルや偏光状態を解析することで、放たれた場所の温度、組成、流れ、磁場などの様々な情報を得ることができます。その仕組みを紹介します。

ゼーマン効果:磁場の存在による偏光

太陽表面に強い磁場が存在すると、ゼーマン効果によって地球で観測されるスペクトルや偏光状態が変化します。この現象を利用することで、我々は太陽表面での磁場の様子を知ることができます。ゼーマン効果とは何か、その物理について説明します。

太陽内部を探る日震学

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